使い方
米海軍式の周径法は、身長、首・腹(ウエスト)周、女性ではさらにヒップ周という少数の測定値から体脂肪率を推定する手法です。1984年に米海軍健康調査研究所(NHRC)の Hodgdon と Beckett が水中体重法と比較検証して発表しました。DEXAや水中体重法ほど高精度ではありませんが、一般的な成人なら誤差は±3%程度。必要なのは柔らかいメジャーだけで、キャリパーは不要です。
計算式
柔らかい(伸びない)メジャーで、ぴったりと当てつつ食い込ませずに測ります。首回り:喉頭のすぐ下、やや前傾させて測定。腹囲:男性はへそ位置、女性は一番細い部分。ヒップ周:最も張り出した位置。結果は自動的に5段階(必須脂肪/アスリート/フィットネス/平均/肥満)に分類され、男女で基準が異なります。
計算例
- 男性、身長178 cm、首回り38 cm、腹囲85 cm。
- log10(85 − 38) = log10(47) ≈ 1.672。log10(178) ≈ 2.250。
- BF% = 86.010 × 1.672 − 70.041 × 2.250 + 36.76 ≈ 14.4%。男性なら「フィットネス」レンジ。
- 体重80 kgなら脂肪量 ≈ 11.5 kg、除脂肪量 ≈ 68.5 kg。
よくある質問
米海軍式はどの程度正確ですか?
一般的な成人で水中体重法に対し誤差約±3%です。月次のトレンドを追うには十分。一方、極端な体型では精度が落ちます — 非常に痩せたアスリートはやや高めに出ることがあり(腹直筋が発達するほど、腹囲と体脂肪の「典型的な関係」が崩れるため)、顕著な肥満者はやや低めに出る傾向があります。DEXAスキャンの方が高精度ですが、1回1万円超のコストがかかります。
首回り・腹囲・ヒップ周は具体的にどこで測りますか?
首回り:喉頭(のど仏)のすぐ下を、やや前傾させて測ります。腹囲:男性はへそ位置、女性は胴の一番細い部分(多くはへその少し上)。ヒップ周:水平方向に見て最も張り出している位置。すべて自然な呼気の最後で、メジャーを食い込ませず、ぴったりと当てて測ります。
女性の式に追加の測定が必要なのはなぜですか?
脂肪の分布が性別で異なるためです。男性は主にウエスト周りに脂肪が付き、女性はヒップや太ももに付きやすい傾向があります。男性データで腹囲だけから推定する式を女性に当てはめると、全体の脂肪量を正確には推定できないため、1984年の原論文ではヒップの測定を追加し、係数を女性データで再フィットしました。同じ理由で、男女の分類レンジは各カテゴリで約5〜7ポイント異なります。