コンクリート計算機

スラブ・基礎・柱に必要なコンクリート量(m³ または yd³)を算出。袋数と損失余裕も計算します。

使い方

コンクリートは体積で取引されます — 日本を含むほとんどの国では立方メートル(m³)、米国では立方ヤード(yd³)。必要量は「打設形状の幾何学的体積」に「損失余裕(5〜10%)」を上乗せして算出します。実際の現場では、こぼれ、地盤の不陸、型枠の圧縮、発注時の安全余裕などにより、理論値より実需が常に多めになるためです。 住宅クラスの打設なら 3 つの形状でほぼすべてカバーできます:(1) 長方形スラブ:長さ × 幅 × 厚さ。(2) 円形の独立基礎・柱:π × 半径² × 深さ。(3) その他は、上記の組み合わせ(管 + 基礎 + 段差)です。生コン車で注文する場合、供給業者は m³ を小数点 1 桁まで聞いてきて、配送単位(一般に 0.25 m³ 単位)に切り上げ、実際に打設した量で課金します。袋詰めセメント+骨材から練る場合、本ツールは標準的な日本/欧州の 25 kg 袋(約 0.012 m³)または米国の 80 lb 袋(約 0.017 m³)でカウント換算します。ただし、生コンは m³ 単価が劇的に安く、おおむね 1 m³ を超える規模では業者に頼んだ方が圧倒的にコスト効率が高いです。 実用上のポイント 3 つ。(1) 厚さの影響は思った以上に大きい:10 cm 厚と 15 cm 厚のスラブは「面積」ではなく「体積」で 50% 違います。地盤に不陸がある場合、最も深い部分で計測してください。(2) 鉄筋・メッシュが占める体積は住宅クラスでは無視できる程度なので、差し引かなくて大丈夫です。(3) 袋に記載される圧縮強度(MPa、または PSI)は、28 日養生後の値:基本的なテラスや歩道には 20 MPa(≈ 3,000 PSI)で十分、住宅基礎には 25〜30 MPa(≈ 3,500〜4,000 PSI)。これは品質仕様であって、数量とは別です。

計算式

長方形スラブ: V = 長さ × 幅 × 厚さ 円形基礎・柱: V = π × r² × 深さ (r = 直径 ÷ 2) 損失余裕込み: V_発注 = V × (1 + 損失率) 袋数(25 kg 袋): 袋数 = ceil(V[m³] / 0.012) 袋数(80 lb 袋): 袋数 = ceil(V[ft³] / 0.6)

V は選択した単位での幾何学的体積。損失率は発注時の余裕(一般に 5〜10%、地盤が悪い場合は多めに)。袋の出来高は名目値で、練り水量と骨材により実際は ±10% 程度ばらつきます。目安:1 m³ ≈ 25 kg 袋 80 袋、1 yd³ ≈ 80 lb 袋 45 袋。本ツールはメートル法/ヤード法の切り替えに対応しています。

計算例

  • テラスのスラブ:4 m × 3 m × 厚さ 0.10 m。
  • 体積 = 4 × 3 × 0.10 = 1.2 m³。
  • 10% の損失余裕:1.2 × 1.10 = 1.32 m³ → 生コンの最小ロット単位に切り上げて 1.5 m³ を発注。
  • 袋数換算なら:1.32 / 0.012 = 110 袋(25 kg)。1 袋 ≈ 700 円なら約 7.7 万円 — 一方、生コンなら約 2 万円程度で済みます。

よくある質問

損失余裕はどれくらい見ればよい?

平らに整地された敷地に長方形スラブを打つだけなら、5% で十分です(幾何学は正確で、こぼれと丸めしかカバー不要)。基礎・斜面・異形状・底が見えない打設(深い穴の中の柱基礎など)では 10% に上げてください。掘削が荒い布基礎や溝基礎では 12〜15% も妥当です。打設当日にコンクリートが足りなくなる方が、多く発注するよりはるかに悪い結果を招きます — 次のミキサー車を待っている間に半分硬化が進むと、その境目に「打ち継ぎ目(cold joint)」ができ、見た目にも強度的にも明確に弱点となるためです。迷ったら多めに切り上げましょう。

袋詰めと生コン、どちらを選ぶべき?

袋詰めと生コンの分岐点はおおむね 1 m³ 前後です。それ未満なら、一輪車やミキサーで袋から練る方が安く、配送枠を待つ必要もなく、リスクも小さい。それ以上になると、生コンの方が m³ 単価で劇的に安く(しばしば半額以下)、一度に届き、練り作業の数時間を節約できます。3 m³ のテラススラブを袋から作るとなると、25 kg 袋約 250 袋分 — 物理的に過酷な 2 日仕事です。生コン車は進入時に幅 3〜3.5 m 程度のクリアランスが必要で、出荷から約 90 分以内に打設・均しまで終える必要があります。逆にごく小さな工事(< 0.1 m³)では、25 L バケツに入った「練り済み打設用モルタル/コンクリート」が、乾式袋よりさらに楽な選択肢になることもあります。

セメント、モルタル、コンクリートの違いは?

セメントは「結合材」で、水と反応してペースト状になり、最終的に石のように硬化する灰色の微粉末(通常はポルトランドセメント)。モルタルは「セメント + 砂 + 水」で、レンガ・ブロック・石を接着する「のり」としての用途で、単体で構造体にはなりません。コンクリートは「セメント + 砂 + 粗骨材(砂利)+ 水」で、粗骨材があることで圧縮強度と体積を獲得します。本ツールは「コンクリート(構造体)」の量を見積もるツールです。レンガの目地詰めや積み上げに使うのは「モルタル」なので、その場合はモルタル用の計算機を使ってください。袋当たりの出来高がまったく違います(モルタルは砂が大半、コンクリートは粗骨材が大半)。

コンクリートはどれくらいの時間内に打ち終える必要がありますか?

セメントが水と接触してから「初期凝結」までは、おおむね 90 分が目安です(標準的なポルトランドセメントの場合)。生コンの場合、この時計は「ミキサー車が工場を出た瞬間」から動き始め、多くの業者は現場到着から 30 分を超えると待機料金を請求します — 到着時にすぐ打てる体制で待ちましょう。袋詰めから自分で練る場合は、30〜40 分以内に打ち終わる量だけを練ってください。先に練りすぎると、最後の打設が終わる前に最初のバッチが硬化を始めてしまい、打ち継ぎ目(cold joint)になります。高温時(25 °C 超)はこの時間が 60 分程度まで短縮されることも。逆に寒冷時は反応が遅くなる一方で、有効な作業時間が「伸びる」わけではなく、5 °C を下回ると反応がほぼ停止することがあるため、混和剤や保温対策なしの打設は避けてください。

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