体感温度(風冷)計算機

気温と風速から、2001 年 NWS/カナダ環境省の風冷式で寒冷時の体感温度を計算します。

使い方

風冷は、体が作る暖かい境界層を風が剥ぎ取るときに皮膚が実際に感じる温度です。2001 年 NWS/カナダ環境省の式は旧式を置き換えました — 顔に温度センサーを貼ったボランティアの実測で、旧式は強風時の冷却を過大評価していたためです。現行式は −20〜+5 °C、風速 5〜60 km/h での実皮膚冷却率に較正されています。

実用的な指標は凍傷時間。−15 °C・風速 30 km/h では体感 −25 °C、露出した肌は約 30 分で凍傷の恐れ。−30 °C・同風速では体感 ~−45 °C、10 分未満で凍傷 — 極地の安全指針が肌の完全被覆と外気時間制限を求める理由です。子ども・高齢者・末梢循環が悪い人は表より早く凍傷します。

注意:風冷は肌に効くもので水には効かない — 配管は風で速く凍るのではなく、同じ熱シンク(外気)に熱を失うだけ。車は工学的には風冷を「受けません」 — エンジンや電池の温度は外気温で決まります。風冷は風速 ~5 km/h 以下では境界層が乱されないため無視できます。

計算式

ヤード法(NWS、°F・mph): WC = 35.74 + 0.6215 T − 35.75 V^0.16 + 0.4275 T × V^0.16 メートル法(カナダ、°C・km/h): WC = 13.12 + 0.6215 T − 11.37 V^0.16 + 0.3965 T × V^0.16 有効範囲:T ≤ 10 °C / 50 °F、V ≥ 4.8 km/h / 3 mph。

T = 気温、V = 標準 10 m 高での風速。顔の高さ(~1.5 m)では通常 10 m の 50〜70%。式は実際の顔の冷却を若干過小評価しますが、安全指針には十分。

計算例

  • 気温 −10 °C、風速 25 km/h。
  • WC = 13.12 + 0.6215×(−10) − 11.37×(25^0.16) + 0.3965×(−10)×(25^0.16) ≈ −18 °C。凍傷リスク:中程度。

よくある質問

同じ気温でも風冷が問題になるのはなぜ?

皮膚は周囲の薄い空気層を体温近くまで温め、それが断熱層となります。風はその層を再生より早く剥がし、肌は新しい冷気に対しより速く熱を失います。深部体温はすぐには下がりませんが、露出した皮膚表面は気温が示すよりはるかに早く凍結域に達する — これが「体感」温度の意味です。

風速 5 km/h 未満で風冷が出ないのは?

風が非常に弱いと境界層はほとんど乱れません — 普通の徒歩(4〜5 km/h)の方が周囲の風より大きい撹乱を生むほど。熱伝達は風ではなく外気温に支配されます。2001 式は ~5 km/h 未満では非線形となり、無風自然対流と区別不能になるため未定義です。

湿度は影響する?

風冷が問題となる寒冷・乾燥域では無視できます。厳寒では湿度は 30% 未満となり、動力学は顕熱(潜熱でなく)伝達が支配。湿度は暑さ側(暑さ指数)で発汗の蒸発冷却が主な熱損失経路となるため、はるかに重要。寒冷時の濡れた皮膚は別問題で、伝導・蒸発で熱損失を加速しますが、風冷式にはモデル化されていません。

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